2011年1月17日月曜日

ワーキングマザーとして大切なこと

―― では次にワーキングマザーでもある吉元様のことお伺いしたいと思います。

■まず、吉元様がこれまで働き続けてきた上で大切にされてきたことは何かありますか?


そうですね。大切なことは、やはり人間関係や健康に留意することでしょうが、あまり意識せずにこれまで歩んでくることができました。

健康にも恵まれ、職場をはじめ社内外の多くの方に支えられ、家族の理解と協力により、仕事を続けてくることが出来たことに感謝しています。何より子どもが健康で元気に学校に行ってくれたことも大きいですね。

これからも、感謝の気持ちと、「仕事が好き」、「働いている自分が好き」という気持ちを大切に、楽しく仕事を続けていきたいと思っています。

今では女性の社会進出は特別なことではありませんが、男女差別がある時代に女性の権利を獲得するため奮闘してこられた先輩方のおかげで、今の私たちがあるのだと思います。私自身も次世代へつなぐ責任があると感じています。

社会に対して大きなことは出来なくても、自分自身がイキイキと働き、イキイキと働く女性の輪を拡げていけることを願っています。



―― 「仕事が好きで働いている自分も好き」って言えるのはすごく素敵ですね!

■吉元さんご自身の仕事と家庭の両立(ワーク・ライフ・バランス)についてのお考えを教えてください。

―― お仕事がお忙しい中、時間のやりくりをして、地域活動もされているそうですね。

わが社でも「Good-Jobの実現=日常業務の見直し」で、仕事と家庭の両立(ワーク・ライフ・バランス)につなげていく取り組みを始めましたが、IT化が進んだ今だからこそ、自ら進んで仕事にメリハリをつけていかないとストレスが溜まっていくと思います。

1日24時間、誰もが同じ条件ですよね。時間を有効に活用することは自分の人生を充実させることにつながると思います。
家族との団欒、友人との交流、自己啓発、趣味、地域活動、ライフワークへの取り組みなど、仕事以外の生活の充実は新たな付加価値を生み出します。

ワーク・ライフ・バランスは、家庭と仕事の2つの領域を天秤にかけることでなく、「自分」というキャパシティ(可能性)を広げていくことだと思います。それが、仕事にもよい影響をもたらし、イキイキと働く原動力となって、仕事に対するモチベーションや会社に対するエンゲージメントも高まるのではないかと思います。

私自身は5年前から地域活動を始めたことで、このことを実感しています。実は、仕事に活かせたらと考えて男女共同参画社会支援センター主催の「女性会議」に参加したのですが、そこで出会ったメンバーとグループを結成し、地域活動を始めることになったんですよ。

将来は地域活動をしようと考えていましたが、「女性会議」に参加するまでは、毎日が忙しいし、とても地域活動をする時間も精神的な余裕もなかったのが本音です。

でも、それ以上に素晴らしいメンバーとの出会いが私を変えましたね。時間のやりくりには苦労もありますが、今では、メンバーとの活動が私の一番のモチベーションアップにつながっていますし、ライフワークにつながるものを見つけたような気がしています。

それに、地域活動を始めたことで、大切なことに気が付いたんです。長い間、企業にどっぷり浸かっていたせいか、知らず知らずの内に、働いている人だけが社会を作っているという考えになってしまっていたんです。専業主婦の方もみんな同じ社会の構成員ですよね。

私は、働いている自分に対しておごりがあったと反省しました。地域をよくしたいと真剣に考えている方が大勢いらっしゃることに驚かされましたし、もっと大きな視点で物事を見ることが必要だと痛感しました。

―― そうなんですね。地域活動が仕事へのモチベーションアップにも繋がっているのですね。色々な気づきがあったことで視野も広がったのですね。そして、よい出会いは人生にとって収穫ですね!

■ところで、吉元さんのグループは、どのような活動をされているのですか?


私たちのグループは、「個人が尊重される平和で平等な社会を自分ごととして考える」ことを趣旨に、大切ないのち・子どもたちの未来・世界の平和のために「小さなことでもいいから行動したい!」と活動を始めたごく普通で前向きなおばちゃんたちのグループなんです。

平和やいのちの大切さをテーマに、特に子どもたちに焦点をあてて、講演会や朗読会、絵画展を地域で行っています。新聞にも何度か取り上げてもらっているんですよ。

そういえば、ウエダ本社さんは社会貢献活動の一環で、使用済インクカートリッジの回収ボックスを取引先企業に設置し、回収したインクカートリッジをNPO法人 テラ・ルネッサンス(地雷除去や元子ども兵の社会復帰支援などを行っている団体)に届けておられますよね。
実は、私たちグループの記念すべき第1回のイベントは、テラ・ルネッサンスの鬼丸さん(当時理事長)に平和セミナーをお願いしたんですよ。ウエダ本社さんが、テラ・ルネッサンスの支援をされているとお伺いしたときは不思議なつながりを感じました。

ちょうど今、社内合同展の会期中で、特別企画として「NPO法人 テラ・ルネッサンスの活動紹介」をパネル展示で行っているんです。

NPO法人 テラ・ルネッサンスの活動紹介
―― 世界では子どもが兵士として命を消耗品のように扱われたり、地雷で手足や命を奪われている現実を社員にも知ってもらえたらと思っています。知ることで、社員が社会貢献活動などにも関心を持ってもらえたらうれしいですね! 弊社も支援しているNPO法人 テラ・ルネッサンスの活動紹介は、私たちもうれしいです!

■ところで社内合同展はどのような行事なんですか?


紹介が遅れてごめんなさい。社内合同展は、今年39回(39年)を迎えるわが社の文化的行事なんです。本社の文化クラブ(書道部、写真部、華道部、茶道部)の日頃の成果や活動発表の場として開催しています。

また、クラブ員以外の社員やOB(社友会)からも作品を募集し、絵画・書・写真・手芸など、寄せられた様々な作品を展示しています。昼休み企画として、フラワーアレンジメントの体験教室、ミニ音楽会、お茶席を設けるなど、多くの社員が集い語り合える場とし、社員同士のコミュニケーションアップも図っています。
社内合同展
育児中の女性社員は、時間外の行事だと参加がしにくいので、昼休み企画は好評なんですよ!大がかりな行事ですので、準備や当日の運営など大変な面もあるのですが、諸先輩方が築いてこられた文化を絶やすことなく受け継いで行きたいと思っています。

なにより、社員の笑顔が見たいですからね!
今日は昼休み企画で、フラワーアレンジメント体験教室を行いますので、ぜひ体験してください。特別企画のパネル展示もご覧くださいね。
フラワーアレンジメント体験教室

―― 社内合同展は、日本新薬の文化祭のような感じですね!育児中の女性も参加しやすくいいですね。
歴史と文化を感じる社内合同展、素晴らしい取り組みですね!私たちも社内合同展を体験させていただきます。
(2010年12月2日現在)

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