2011年2月1日火曜日

「全員営業」

―― 皆様お待たせしました、取材企画第8弾です!

さて、突然ですが今携帯電話はお手元にございますか?
その液晶画面をご覧下さい。



そうなんです!
今回は携帯電話の液晶画面の基盤づくりを手掛け、私たちのライフスタイルの変化において、必要不可欠な存在であり、現代生活のさまざまな分野の、様々な製品づくりを支えて下さる、「佐々木化学薬品株式会社」様にお話しをお伺いしてきました。

創業60年を迎えられ「化学を通して喜びの創造と技術の革新をし、お客様と共に成長すること」をモットーに社会と人々に新たな価値の創出に日々取り組まれています。

化学を通してお客様に創造と革新をもたらす企業として、自社内も常に革新に取り組まれています。
そんな佐々木化学薬品様の素晴らしい取り組みをお聞きし、勉強させて頂きました。

佐々木化学薬品株式会社
総務部 総務課

加藤 和子様  三原 佳美様にお答え頂きました。



―― 一階ロビーで御社の歴史館を拝見しましたがすごいですね!

■その歴史館でも、創業されて4年後に、従業員をマイクロバスで送迎していたというくらい、どんどん新しいことに取り組まれている社風の様に感じましたが御二方が思う“佐々木化学薬品”様はどんな会社ですか?


そうなんです。弊社一階ロビーに沿革などを記した歴史館は、昔の資料を役員から頂いたり、お話をお聞きしたお蔭で、私たち自身今まで知らなかったマイクロバスの送迎の件も含め、会社の細部までよくわかりました。

社員全体で新しいことにも挑戦していこうという風土になってきていて、皆で目標に向かって動き始めているところです。というのも弊社の代表がすごく行動力のある方で、どんどん社内の改革を計っているんです。

例えば、女性営業の投入、自社製品拡販の為研究開発部を設けたりと、思いを形にされていますし、社員を引っ張って下さるので、信じてついていくしかないと感じています。

今は、新しい取り組みとして「全員営業」を掲げているんです。これまでは、総務などの事務職は社内で与えられた仕事だけこなせればいいという昔の姿がありましたが、部署ごとの計画を数値化し、売上を設定しています。「計画があるので、数値化しろ」というのが社長の口癖でもありますしね。(笑)

総務課としては、営業活動の一環として社外でマナー講師なども行なっているんですよ。
元々は、社員の品質を高めるためにおじきや電話応対などの基本的なマナー講師を行なっていましたが、全社員ができていなければ、“佐々木化学薬品”として出来ていることにはなりません。

そこでまずは全社員に伝え、今は社外にも発信しています。そこで収入を得ることが今の目標です。自分が学ぶのと人に伝えるのは全く違い、とっても難しいなと痛感しています。

数値目標を1カ月単位で持っていて、正直なかなか数字が伴わないこともありますが、全員が目標をもち行動することで、少しずつ形になってきていますし、仕事や会社に対する意識が全く変わりました。
―― すごいですね!「全員営業」に取り組み具体的に数値目標を上げられていて、一人ひとりの中に落とし込まれているんだなと感じました。本当に皆さんが同じ方向を向いて積極的に取り組まれているのが伝わってきます。

■全員営業を打ち出されてからご自身の中で変ったと感じる点はありますか?


本当にたくさんありますよ。 全く世界が変わりましたし、すごく刺激的な毎日です。事務は社内にいて当たり前という考えでしたし、営業に行くなんて全く考えたことはありませんでした。でも実際、外に出ていろんな方に出会うことで視野が広がったと思います。

三原 佳美氏
また、社外に出ることで「営業」の気持ちも少なからず感じられる様になりました。講師をする際でも、普段どのような仕事をしているか、何が大切かなど「営業」としての目線でも考えられる様になりましたし、少しは活かされているように思います。

社長は女性だから男性だからこうだという固定観念がない方ですし、そのお蔭で、この様に貴重な機会を頂けているのだということにすごく感謝しています。昔であれば、本当に考えられない現状だなぁと実感しています。

また、新しい試みを部署ごとで取り組んでいるので、一人ではない分周りの方に引っ張って貰っていますし、社外で講師をさせて頂くことで他人に伝える為には自分自身スキルアップしなければならないと意識付き、大変勉強になりました。

マナー研修などを社外の講師に依頼すると、一時的になってしまって継続しにくいですが、内策化することで、担当の私たちの顔をみるだけで社員は「気が引き締まる」と言っていましたし、意識は変化したように思います。

社内で立ち上げることでより浸透しやすく、お客様に対しても信頼が得られる対応ができますよね。私たちだけでは、考えられることも限られてきますし社内で様々な意見をもらったり、工夫をしたりと助けて頂いています。

加藤 和子氏
―― 改革していこうよというのがしっかり形になっているのはすばらしいですね。

■他に取り組みはありますか?


そうですね。課ごとに数値目標を掲げていますので1か月間の動きと目標を表にし、何%以上であれば「」出来なかったら「」少し出来たら「」の様に評価し掲示板に張り出して、社内全体で共有し見える化を測っています。

こうすることで、色を上げたい、達成したいという気持ちがさらに高まっているように感じます。達成できなくても、他人のせいにするのではなく、自分もより頑張らなくては!と皆が思っているのが伝わってきます。この表を見るたびにモチベーションは高くなりますし、互いに足を引っ張り合わないように自分もしっかりするという気持ちが強いですね。

―― そうですね。多くの企業では「事務職=社内」という傾向ですし、社外に出る環境を会社的に与えられているのは、視野も広がりますしすごく有り難いですね。
社内での連携を皆さんで考え取り組まれているのは素晴らしいですね。

■多くの企業では、部署ごとでの情報交換やコミュニケーションだけになってしまい、社内全体ではコミュニケーション不足になりがちですが、他に社内での工夫はありますか?


弊社でもまだまだではありますが、今は嫌がられながらも総務課で社内巡回をしています。(笑) 今年の4月から『ピッカぴか週間DAY』と名付け、月の第3週目に社内を2班に分かれ2回皆のデスク回りなどをチェックしに周り始めました。活動し始めは皆デスクの上に書類が溜まっていたり身の回りが整理整頓されていませんでしたが、意識は変わってきましたね。

ピッカぴか週間DAY

特に、3週目になると社内が引き締まり、「何時にくるの?」という声も聞こえ始めました。(笑) 仕事をダラダラするのではなくてメリハリをつけることで会社全体でよくなっていくことを目標にしています。個人を評価するのではなく、課単位で評価しています。

なかなか100%は難しいですが、高い目標をもつことが当社の考え方ですので100%「ピッカピカ」を設け、あとは「ピカッ」とか「モーチョイ」など綺麗になっているパーセンテージによってニコちゃんマークを上司の机に貼るようにしているんです。


マナーでもなんでも厳しいだけだとやる気が無くなってしまうので、楽しさも含め、マークを目指してもらいたいという思いもあって取り組んでいます。
ニコちゃんシール

―― 確かにそうですね。マナーなどがしっかりしていても整理整頓ができていなければ台無しですね。素晴らしい取り組みですね。

■他に何か力を入れている取り組みなどはございますか?最近では朝礼に力を入れる企業も増えてきていますが御社はどのような朝礼をされているのですか?


朝礼はそれぞれの課で、建物ごとに行っていますが、以前からずっと総務課では「一言当番」と言ってその日に感じたことや思ったこと、または好きなスポーツや趣味など仕事に限らず話をしています。

あと総務ではマナーの一環として「口の体操」を朝礼に入れています。
特に寒い日は、出社した後すぐは顔が強張っていますよね。「あえいうえおあお」と口を動かすことで活舌はよくなりますし、自然といい笑顔になるんですよ。最近では私たち総務課だけでなく、電話応対の多い営業フロアでも取り組むようになり、ようやく浸透してきました。

また今までは、自由に並んでいた月一の全体朝礼ですが、全社員がきっちりお辞儀できるよう課ごとに並ぶように朝礼でも制度を設けたんです。(笑)綺麗なお辞儀で始まり、綺麗なお辞儀で終わりましょうと始めました。

あとは、1年間の目標に対しての成果発表を課ごとにプレゼンを行う業務の成果発表会が年に1回あるのですが、課ごとに、資料作成しプレゼンの打ち合わせを行なうので、その際により交流が深まっているように思います。

(2010年12月14日現在)

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