2011年1月25日火曜日

素敵な女性は努力家

社員課の皆さまとご一緒に

―― 今回取材にご協力頂きました吉元様は、とても包容力もありすごく素敵な方でした。
取材後「お時間に余裕がありますか?弊社の食堂で昼食ともし良ければ社内合同展にもご参加いかがですか?」とお誘い頂き、日本新薬様の社員食堂にもお邪魔しました。
社員食堂に学生時代を少し思い出しながらなんだかドキドキの楽しい昼食を頂きました。


さすが日本新薬さん!社員食堂に入った瞬間も社員思いの姿勢を感じました。展示メニューが、健康に配慮したメニューになっていたのです。社員を大切にする会社だからこそ、付加価値のある商品を提供できるんだと会社の細部からも感じ取ることができました。

昼食を頂いた後は、39回目となる社内合同展のお昼休み企画「ミニフラワーアレンジメント体験会」にもお邪魔させて頂きました。
その際、参加されていた社員の方々にも声をかけて頂いたりと、本当にどの方も親切で、愛に溢れた会社だなと感じました。




写真は私たちの作品です。お花からも個性が出て性格も表れるものなのかなと感じました。
弊社男性社員も参加させて頂いたのですが、「配色がきれい」と吉元さんからお褒めのお言葉を頂き、自慢げに社に持って帰る姿もみられました。(笑)



私たちの作品
その後は写真・絵画・盆栽・生け花・書道の展示を拝見させて頂きました。もはや趣味の域を超えたプロ級の作品の数々に圧倒されました。プライベートでも趣味や特技を活かした活動をされており、それを会社で応援する風土に肌で触れ、そのお蔭で更に一人ひとりが業務へもやりがいを持ち、仕事にも取り組まれているのかなと感じました。

作品からはイキイキとされている姿が目に浮かびました。忙しい業務の合間をみて趣味も積極的に活動されている本当にすごいなと感じ、私自身もなんだかモチベーションの上がるひと時でした。
社員同士のコミュニケーション場として、また誰もが楽しんで参加し、満足感を得られる機会があるということの大切さを感じすごく勉強になりました。

こちらの写真は弊社でもお世話になっておりますテラ・ルネッサンス様の展示です!
日本新薬様の方で展示し、社内でも認知活動を積極的にして頂いているんです!!思わず、見入ってしまいました。


取材を終えて
お茶を頂きました


―― 以前、吉元さんが「私は会社がとても好きなんです」とお話しされていて自然と自社を好きと言える職場を詳しく知りたい!と感じたのがきっかけで今回の取材をお願いしました。

ここまでの取材内容を読んで来て頂いた方々には十分伝わっているかとは思いますが、日本新薬さんは社員に優しい会社にランクインされている様に、福利厚生やキャリアアップ支援など、社員が働きやすい環境づくりを率先して行なわれており、本当に驚かされることばかりでした。

社員課の方々は、メンバーの思いでつくられたスローガン「社員の笑顔、ちいさな幸せ運びます」という気持ちを大切に社員が安心して仕事に取り組める環境づくりに全員で取り組んでおられます。

吉元さんが担当されているライフデザインセミナーでは、セミナー参加者の 皆さんに夢や目標、将来のありたい姿をイメージしていただいていると お伺いしました。取材の中で、吉元さんの目標や夢についてもお伺いしましたが、夢を語れる社員が多くいる職場では一人ひとりがイキイキと活躍し、また真剣にヒトと向き合っている職場なのだと感じました。

皆さんが仕事に対しての責任感も強く、社員に役立つと思ったことはすぐさま取り入れ、発信されている姿勢に考えさせられ、きめ細かい気遣いや周囲への気配り、何事も諦めずに最後までやり抜く「真の強さ」を吉元さんは持っているんだと感じました。

話の中で「仕事のストレスは仕事でしか解消できない」と聞き、まさにその通りで、私自身入社したての頃、なぜ自分は仕事ができないのか、などストレスに思うこともありましたが、仕事のストレスを違うことで解消しようとがむしゃらになってみても、すっきりすることはありませんでした。

最近では、やりたいことを見つける前に仕事を辞める、やりたいことができないと言い仕事を辞める方や、会社から何かを与えられるのを待ち、自分からは動き出そうとしない人が多いと聞きます。

今回の取材を通しても強く感じたことなのですが、素敵な女性は皆さんとても努力家で、すごく勉強家です。誰一人として与えられることを待っていません。

吉元さんの一言からも仕事への責任感の強さと、最後まで取り組む意志の強さを感じましたし、自ら進んでいく姿勢と、諦めない強さも時には必要で、今の時代に薄れつつあることなのかなと感じました。

どこか自分自身も、求めすぎていたのかもしれません。日々の生活に慣れてしまうとどうしても怠けてしまったり自分を守ってしまったりと、この取材を通し改めて自分を見つめ直すことができたように思います。吉元様ありがとうございます。


(2010年12月2日現在)

2011年1月21日金曜日

未来を担う子どもたちの“ゆめ”を


■それから、「日本新薬こども文学賞」にも興味があるのですが、どのような取り組みなんですか?



わが社は、H21年10月におかげさまで創立90周年を迎えることができました。創立90周年を機に、未来を担う子どもたちの“ゆめ”を彩り、健やかな“こころ”の成長を見守りたいという願いを込めて、「日本新薬こども文学賞」が創設されました。

物語部門と絵画部門の2部門で広く作品を募集し、両部門の最優秀賞に選ばれた作品を元に絵本を制作します。完成した絵本は、全国の小児科医院などの医療機関や図書館など公共施設を通じて、子どもたちのもとへ届けています。第1・2回の絵本を読み聞かせ音声付でHPにて紹介していますので、どうぞご覧くださいね。

只今、第3回の作品を募集中です。多くの皆さまからご応募をいただきたいと願っています。
この他にも子どもたちの未来を応援するために、「日本新薬 きらきら未来こども募金」を創設し、「NPO法人 世界の子どもたちにワクチンを日本委員会」に募金をしています。

当初は社内での募金活動でしたが、一人でも多くの子どもたちを救いたいという気持ちから、現在は、社外の方にも広げて募金活動を行っています。わが社の取り組みに賛同し、募金をしてくださった方に「日本新薬こども文学賞」で制作した絵本を贈呈しているんですよ。

絵本や募金活動など会社が行う社会貢献活動は、個人的にも大変喜ばしいことです。地域で行う朗読会では、「日本新薬こども文学賞」で制作した絵本も朗読しています。結構、好評なんですよ!
会社の取り組みを自分の活動に活かすことが出来て、自然と会社に対するエンゲージメントが高まりましたね!


―― すごいですね!絵本拝見しましたが素敵ですね。絵本と「きらきら未来こども募金」で子どもたちの健やかな成長のお手伝いをされているのですね。絵本は子どもの成長にかかせないですよね。

■吉元さんもお子様に絵本をたくさん読んであげられたのですか?


そうですね。子どもには毎晩絵本を読んでとせがまれましたね。「きつねとぶどう」という絵本を読んであげたときのことを思い出すと今でも胸が熱くなります。

この絵本は、子ぎつねのために身を犠牲にした母ぎつねの愛情を描いた作品です。息子はこの物語を自分に投影したのか、「お母さんは死なんといてや」と涙ぐみながら言ってくれたんですよ。そんな息子も大学3年生、東京の大学に進学しましたので、普段は子どもの世話からも解放され、子育て卒業というところです。

今から思えば、毎日バタバタと子どもに振り回されていた日々は、楽しくて充実していましたね。子どもも親も初めてのことばかりで、一緒に泣いたり笑ったり、毎日が一生懸命だったような気がします。(笑)

ワーキングマザーは、子どもと接する時間が充分に持てないと、負い目や不安を感じがちですが、子どもは「自分は愛されている」と感じていれば、接する時間が短くても問題ないですよ。

私も息子と離れて暮らしていますが、遠く離れていても、会っていなくても、いつも心でつながっていると実感しています。親子の絆ってそういうものですよね。大人になった息子は、私のよき相談相手でもあります。仕事をしている私をいつも応援してくれています。   

実際に仕事を通して成長することも多いし、職場で常に人と接していることは子育てにも活かされますよね。プラス思考でワーキングマザーならではの子育てを楽しんでほしいと思います。

そして、子育てしながら働けることに感謝する気持ちといつも笑顔を忘れずに!これからますます価値観が多様化してきますし、子育ても多くの人に関わってもらうことが、子どもの成長にも欠かせないのではないでしょうか。子どもの成長とともに親も成長します。

子育てを経験したことは、相手の立場で物事を考えることや子どもが親の真似をすることで、自分自身が見つめ直せましたね。こんな偉そうなことを言っていますが、私自身、実は反省することばかりなんですよ・・・。(笑)


―― すごく素敵な働くお母様でいらっしゃいますね!確かに、どこか頑なに、なんでもこの仕事はこうあるべきとか決めつけてしまっていたように思います。自分の枠を少しだけでも広げて、視野を広げることって大切ですね。

■では、仕事のやりがいやモチベーションを保つための秘訣とかありますか?


そうですね。業務目標を達成することは、やりがいや自信につながり、何より自分の存在意義を感じることができますね。それだけではなく、自分から仕事にやりがいを見つけて、やりがいを感じる働き方をすることが必要だと思っています。意識や見方、やり方を変えるだけで、日々の仕事にも喜びが生まれるんじゃないでしょうか。

1日の大半を会社で過ごすわけですから、やりがいを見つけて楽しく仕事をしていきたいですよね。でも、どうしても落ち込んでしまうことやモチベーションも下がることはありますよね。

そんな時は成功した事例を思い出し、少し自信を呼び戻してみたり、「乗り越えられる試練しかこない。なんとかなる!」とプラス思考に考えてみると変わりますよ。時にはあきらめる勇気を持つことも大切だと思います。

あとは心を癒し勇気をもらえるお気に入りの一冊を持ってみたり、温かいおいしいご飯を食べて早く寝てしまうのもいいですね!(笑)

―― なんだか焦っていた自分もいたので少しほっとしました。そのような考え方が自分自身の中にしっかりと根付いて、働けるようになりたいなと思います。

■では最後に、吉元様ご自身の目標とこれから働く人や新入社員の私たちにメッセージを頂けますか?


私の当面の目標は、新たに「ワーク・ライフ・バランスをテーマとしたセミナー」や「女性のためのキャリアデザインセミナー」を導入し、気づきの機会を増やしたいと思っています。実施しているライフデザインセミナーについては、さらに充実させるため、受講後のフォローにも取り組みたいですね。

以前、セミナーの参加者から、「私の表情や声かけから、セミナーを本当に役立てて欲しいという想いや熱意が参加者に伝わってきたことが、セミナーの成功要因だと思う。」と言ってもらえたことは、とてもうれしい出来事でした。これからも真摯にセミナーづくりに取り組んでいきたいと思います。

将来、「あのセミナーのおかげで、今の自分がある!」と振返って言ってもらえるような、そんなセミナーになれば最高だと思っています。その他には、地域活動も継続していきたいし、いつか、地域の若い人を対象にキャリア開発講座を企画・運営することも目標にしています。

これから働く人や新入社員の方へメッセージとしては、今は自分のキャリアは自分でつくる時代だと思いますので、夢や目標、将来のビジョンやありたい姿を描くことが大切だと思います。常に意識し、アンテナを張っていることで普段は見えてこないものが見えてきますし、情報も集まってきます。

そして、大事なことは行動を起こすことです。そうすることで、協力者や同じ思いの人との出会いがあり、不思議と実現へとつながっていくものだと思いますよ。
目標や夢は絶対叶うと信じて頑張ってください!
最後に、若いって可能性に満ちていて素晴らしいです!!

(2010年12月2日現在)

2011年1月17日月曜日

ワーキングマザーとして大切なこと

―― では次にワーキングマザーでもある吉元様のことお伺いしたいと思います。

■まず、吉元様がこれまで働き続けてきた上で大切にされてきたことは何かありますか?


そうですね。大切なことは、やはり人間関係や健康に留意することでしょうが、あまり意識せずにこれまで歩んでくることができました。

健康にも恵まれ、職場をはじめ社内外の多くの方に支えられ、家族の理解と協力により、仕事を続けてくることが出来たことに感謝しています。何より子どもが健康で元気に学校に行ってくれたことも大きいですね。

これからも、感謝の気持ちと、「仕事が好き」、「働いている自分が好き」という気持ちを大切に、楽しく仕事を続けていきたいと思っています。

今では女性の社会進出は特別なことではありませんが、男女差別がある時代に女性の権利を獲得するため奮闘してこられた先輩方のおかげで、今の私たちがあるのだと思います。私自身も次世代へつなぐ責任があると感じています。

社会に対して大きなことは出来なくても、自分自身がイキイキと働き、イキイキと働く女性の輪を拡げていけることを願っています。



―― 「仕事が好きで働いている自分も好き」って言えるのはすごく素敵ですね!

■吉元さんご自身の仕事と家庭の両立(ワーク・ライフ・バランス)についてのお考えを教えてください。

―― お仕事がお忙しい中、時間のやりくりをして、地域活動もされているそうですね。

わが社でも「Good-Jobの実現=日常業務の見直し」で、仕事と家庭の両立(ワーク・ライフ・バランス)につなげていく取り組みを始めましたが、IT化が進んだ今だからこそ、自ら進んで仕事にメリハリをつけていかないとストレスが溜まっていくと思います。

1日24時間、誰もが同じ条件ですよね。時間を有効に活用することは自分の人生を充実させることにつながると思います。
家族との団欒、友人との交流、自己啓発、趣味、地域活動、ライフワークへの取り組みなど、仕事以外の生活の充実は新たな付加価値を生み出します。

ワーク・ライフ・バランスは、家庭と仕事の2つの領域を天秤にかけることでなく、「自分」というキャパシティ(可能性)を広げていくことだと思います。それが、仕事にもよい影響をもたらし、イキイキと働く原動力となって、仕事に対するモチベーションや会社に対するエンゲージメントも高まるのではないかと思います。

私自身は5年前から地域活動を始めたことで、このことを実感しています。実は、仕事に活かせたらと考えて男女共同参画社会支援センター主催の「女性会議」に参加したのですが、そこで出会ったメンバーとグループを結成し、地域活動を始めることになったんですよ。

将来は地域活動をしようと考えていましたが、「女性会議」に参加するまでは、毎日が忙しいし、とても地域活動をする時間も精神的な余裕もなかったのが本音です。

でも、それ以上に素晴らしいメンバーとの出会いが私を変えましたね。時間のやりくりには苦労もありますが、今では、メンバーとの活動が私の一番のモチベーションアップにつながっていますし、ライフワークにつながるものを見つけたような気がしています。

それに、地域活動を始めたことで、大切なことに気が付いたんです。長い間、企業にどっぷり浸かっていたせいか、知らず知らずの内に、働いている人だけが社会を作っているという考えになってしまっていたんです。専業主婦の方もみんな同じ社会の構成員ですよね。

私は、働いている自分に対しておごりがあったと反省しました。地域をよくしたいと真剣に考えている方が大勢いらっしゃることに驚かされましたし、もっと大きな視点で物事を見ることが必要だと痛感しました。

―― そうなんですね。地域活動が仕事へのモチベーションアップにも繋がっているのですね。色々な気づきがあったことで視野も広がったのですね。そして、よい出会いは人生にとって収穫ですね!

■ところで、吉元さんのグループは、どのような活動をされているのですか?


私たちのグループは、「個人が尊重される平和で平等な社会を自分ごととして考える」ことを趣旨に、大切ないのち・子どもたちの未来・世界の平和のために「小さなことでもいいから行動したい!」と活動を始めたごく普通で前向きなおばちゃんたちのグループなんです。

平和やいのちの大切さをテーマに、特に子どもたちに焦点をあてて、講演会や朗読会、絵画展を地域で行っています。新聞にも何度か取り上げてもらっているんですよ。

そういえば、ウエダ本社さんは社会貢献活動の一環で、使用済インクカートリッジの回収ボックスを取引先企業に設置し、回収したインクカートリッジをNPO法人 テラ・ルネッサンス(地雷除去や元子ども兵の社会復帰支援などを行っている団体)に届けておられますよね。
実は、私たちグループの記念すべき第1回のイベントは、テラ・ルネッサンスの鬼丸さん(当時理事長)に平和セミナーをお願いしたんですよ。ウエダ本社さんが、テラ・ルネッサンスの支援をされているとお伺いしたときは不思議なつながりを感じました。

ちょうど今、社内合同展の会期中で、特別企画として「NPO法人 テラ・ルネッサンスの活動紹介」をパネル展示で行っているんです。

NPO法人 テラ・ルネッサンスの活動紹介
―― 世界では子どもが兵士として命を消耗品のように扱われたり、地雷で手足や命を奪われている現実を社員にも知ってもらえたらと思っています。知ることで、社員が社会貢献活動などにも関心を持ってもらえたらうれしいですね! 弊社も支援しているNPO法人 テラ・ルネッサンスの活動紹介は、私たちもうれしいです!

■ところで社内合同展はどのような行事なんですか?


紹介が遅れてごめんなさい。社内合同展は、今年39回(39年)を迎えるわが社の文化的行事なんです。本社の文化クラブ(書道部、写真部、華道部、茶道部)の日頃の成果や活動発表の場として開催しています。

また、クラブ員以外の社員やOB(社友会)からも作品を募集し、絵画・書・写真・手芸など、寄せられた様々な作品を展示しています。昼休み企画として、フラワーアレンジメントの体験教室、ミニ音楽会、お茶席を設けるなど、多くの社員が集い語り合える場とし、社員同士のコミュニケーションアップも図っています。
社内合同展
育児中の女性社員は、時間外の行事だと参加がしにくいので、昼休み企画は好評なんですよ!大がかりな行事ですので、準備や当日の運営など大変な面もあるのですが、諸先輩方が築いてこられた文化を絶やすことなく受け継いで行きたいと思っています。

なにより、社員の笑顔が見たいですからね!
今日は昼休み企画で、フラワーアレンジメント体験教室を行いますので、ぜひ体験してください。特別企画のパネル展示もご覧くださいね。
フラワーアレンジメント体験教室

―― 社内合同展は、日本新薬の文化祭のような感じですね!育児中の女性も参加しやすくいいですね。
歴史と文化を感じる社内合同展、素晴らしい取り組みですね!私たちも社内合同展を体験させていただきます。
(2010年12月2日現在)

2011年1月14日金曜日

「お父さんの日」

―― HPを拝見しましたが御社はくるみんマークも取得されていますし、毎月10日は「お父さんの日」とされ、男性の育児についても積極的に取り組まれていますね。

■「お父さんの日」の取り組みがすごく興味深いのですが具体的にどのようなことをされるんですか?


わが社は、H19年にくるみんマークの認定を受けました。現在は、第二次の次世代行動計画に基づいて育児に関する制度の整備、啓発活動などを積極的に行っています。

具体的には、育児短時間勤務の延長などの環境整備を進めました。実は、育児休業の取得日数は3日でしたが、男性社員で2人目の取得者も出たんですよ。

「お父さんの日」は期間限定の取り組みですが、毎月10日をお父さんの日と位置付け、お父さんのための子育て情報として、妊娠から出産、育児に至るまでを時系列まとめて、お父さんの役割や赤ちゃんの月例などを社内掲示板で紹介しました。積極的に育児に参加するお父さんが増えてほしいですね。

―― 男性の育児休業取得は給与面も相まって難しいですね。社内で少しずつ男性の育児に対する関心が高まる取り組みってすごくありがたいですね。この取り組みがあるだけでも認知度は変わりますし、何よりも取りやすい風土ができますね。

■制度活用に対する周りの方々の理解はいかがですか?


そうですね。男性社員の育児休業の取得促進は今後の課題ですが、女性社員の制度利用については問題なく利用出来ているとは思います。

わが社は業界他社に比べると女性比率が高く、育児休業経験者も多いことや休業者の業務分担をきっかけに業務改善が進むなど、両立支援に対する理解も深まったと感じている管理職も多いですよ。

アットホームな社風もあり、制度活用に対する周りの理解もありますね。今後、「Good-Job」の実現で、さらに向上すると考えています。
但し、MR職(営業職)については、時短が取りにくい環境であることは否めません。現場でのサポートが課題となっています。わが社では、10年程前から女性MRをコンスタントに採用しています。現在、約80名程度ですが、結婚・出産適齢期を迎える社員が増えてきます。すでに育休取得後、復帰したママさんMRも2名いますが、ママさんMRも安心して仕事が続けられる環境にしていきたいですね。


―― 営業職での仕事と育児の両立は大変だと思いますが、頑張ってお仕事を続けてほしいですね。
今後、結婚・出産される女性MRが増えるにつれて、サポート体制の整備も進みますね。

■ところで、御社の経営方針に「一人ひとりが成長する」とありますが、人材育成にも力を入れておられるのですか?


そうですね。社長が人材育成に熱心なこともありますので、人材育成には力を入れています。
H20年度から 「CASA=Career Support Academy (キャリアサポートアカデミー)」という新しい教育・研修体系をスタートさせています。「CASA」はスペイン語で「家」を意味し、日本新薬という「家」でしっかり社員を育てるという思いを込めています。

経営幹部とのオフサイドミーティング、選抜・階層別研修、部門別人材育成、自己啓発やライフデザイン支援など、様々な機会の提供で人材育成を行っています。

また、ポジティブに学び・教える風土づくりにも取り組んでいます。製薬会社の社員として必要な知識を習得することを目的に、社員が講師となり毎月講演会を開催しています。薬価基準や薬業界に関する情報、自社の新製品や開発品の進捗などがテーマの中心ですが、賃金や社会保険、税金など、社会人として知っておくべき内容も取り入れて行っています。

社員のライフデザイン支援としては、共済会主催で、世代ごと(20代、30代、40代、50代)にライフデザインセミナーを実施しています。共済会が実施するセミナーは、いずれも個人生活の質を向上させることを目的としています。

セミナーでは、世代に応じた課題への気づきの機会を提供するとともにキャリアを仕事だけでなく、総合的(職場、家庭、地域で果たす役割全般)に捉えて、「個」としてのキャリア開発支援を行っています。「個」としての成長は、仕事で能力を発揮することにもつながります。社員が能力をフルに発揮できるよう個人生活の質を向上させることは、会社にとっても重要なことです。このように、会社と共済会が両輪となって社員の成長を担っています。

―― 本当に社員へのフォローがすごいですね。
HPで拝見しましたが、ビジネス誌 PRESIDENT 2008/5/5号の「社員に優しい会社50社ランキング」で13位に入賞されていますね。おめでとうございます!本当に言葉通り、組み立てられていてどこまでも社員思いだなと感じました。

ありがとうございます。このような評価をいただいたことは、社員として大変うれしく思いますし、モチベーションも上がりますね。今度は、「働きがいのある会社」として評価されたいですね。

社員一人ひとりが「日本新薬で働いて幸せだった!」と実感できる、働きがいのある会社づくりも人事部の使命ですよね。



(2010年12月2日現在)

2011年1月11日火曜日

一人ひとりが成長する

―― 今回は、私たちの生活の中で欠かせない存在である医薬品と機能食品を通じて、「人々の健康と豊かな生活創りに貢献すること」を経営理念にかかげ、ヘルスケア分野での『存在意義のある会社』となることを目指していらっしゃいます新薬開発メーカーの日本新薬株式会社様です!!

会社スローガン「健康未来、創ります!」をモットーに、高品質で特長ある製品づくりに取り組んでいらっしゃいます。特色ある社会貢献活動としては、「日本新薬こども文学賞」で制作された絵本で、子どもたちへ夢と感動を届けていらっしゃることや、社会人野球大会でご活躍の硬式野球部が高校野球や少年野球などの指導を通じてスポーツ振興にも寄与されていらっしゃいます。

また、福利厚生制度を始め社内制度も充実しておられ、ビジネス誌で「社員に優しい会社」として評価された実績もお持ちなんですよ!

患者様のために、社会・地域のために、社員のために、様々な取り組みで明るい未来づくりをされていらっしゃる日本新薬株式会社の 人事部 社員課 専任課長でいらっしゃいます、 吉元 恵美子様にお話しをお伺いしてきました。
吉元 恵美子氏
―― 本当に様々な取り組みをされていますね。まさに存在意義のある会社ですね!
日本新薬株式会社のスローガン 「健康未来、創ります!」 は、社員の皆さんが一丸となって人々の健康に貢献したいという思いが伝わってきますね。

ありがとうございます。私もわが社のスローガンが気に入っています。
わが社は、生命に関連した商品を扱う企業として、社員の資質向上も社会から求められていると思っています。

経営方針の中に「一人ひとりが成長する」ということも掲げていますが、かけがえのない社員を“人財”と捉え、社員一人ひとりが目標の達成に向けて前向きにチャレンジし、業務の推進を通じて成長することが、企業の目標達成への近道であると考えています。

社員を支える部門として人事部は重要な使命を担っていると認識し、人事部は業務に取り組んでいます。

―― 人事部は社員になくてはならない存在として、担っている役割も大きいですね!

そうですね。人事部は、募集・採用から退職、OB会(社友会)の運営まで、社員にかかわる業務全般を担っています。多岐にわたり社員と関わっていますので、社員に信頼される存在でありたいですね。

どの制度も施策をとっても、「社員一人ひとりの成長」、「働く意欲の向上」を目的としています。新しい人事制度(H20年度に課長補佐以下者、H21年度に幹部職の人事制度を改訂)では、社員一人ひとりの果たすべき役割を明確にし、組織目標に照らして個人目標を設定すること、成果・貢献に応じた適正な処遇の実現、自律型人材育成をモットーにチャレンジングで活力ある組織風土の形成に取り組んでいます。


■吉元様が所属しておられる社員課は、人事部の中でどのような役割を果たしておられるのですか?吉元様の主な担当業務も教えてください。


私が所属する社員課は、安全衛生と福利厚生業務を通じて、安全で快適な職場環境づくり、社員の心身の健康保持増進、個人生活の充実を図ることを目的に業務に取り組んでいます。ヘルスケアを担う企業として、もちろんのこと、社員の心身の健康管理にも注力しています。

近年、心の健康の悪化が社会問題にもなっていますが、わが社では、H15年度に外部機関のEAP(従業員支援プログラム)を取り入れるなど積極的にメンタルヘルスケアにも取り組んでいます。

ちなみに本社内には診療所もありまして、産業医は非常勤ですが、常勤の看護師がおりますので、急な傷病の応急処置もできますし、社員も安心して仕事をしていると思います。

私は、安全衛生と共済会の事務局業務を主に担当しています。安全衛生推進活動では、新たにリスクアセスメントを導入し全員で労働災害の未然防止に取り組んでいます。

共済会は、社内福祉の充実を図るために設立された組織で、会員の会費と会社からの拠出金で、慶弔見舞金、医療補助、遺児育英年金など給付事業と生涯生活設計支援事業などを行っています。社員の生涯生活設計サポートとして、ライフデザインセミナーを実施しています。

実は社員課には「社員の笑顔、ちいさな幸せ運びます。」というスローガンがあり、社員課では、この気持ちを大切に社員のサポートに励んでいます。



―― 社員課のスローガンも少しでも社員の役に立ちたいという気持ちが伝わってきますね。

■対談のメインテーマは、「男女が互いに尊重しつつ個性と能力を発揮できる社会の実現」ですが、御社ではいかがですか?


そうですね。わが社では男女格差は特にありませんが、私が入社した当時を振り返ると、女性はお茶汲み・コピーという時代で、当然のように男女格差があり、自分自身もあまり違和感がなかったことを覚えています。

わが社では、男女雇用機会均等法が施行されて以降、早い段階で男女格差も是正され、人事制度をはじめ男女間の格差はなく、女性にも開かれた職場で活躍できる基盤を当然のこととして整備しています。

そういう点において、男女ともに個性と能力を発揮しやすい環境だと思います。ただ、社会全体で見ると、まだまだ男女間の格差があることは否めませんね。当たり前のことですが、仕事をする能力に男女差は無いですよね。

でも、日本はまだまだ女性の管理職も少ないし、仕事によっては、男性が優位な職場もあると思います。何といっても、家事や育児など性別役割分担による不利はありますよね。

とはいえ、今後ますます少子化が進む中で必然的に女性の社会進出や女性の戦力化は求められることでしょうね。国や企業の取り組みが重要なことは言うまでもありませんが、まずは、個人の意識改革が必要だと思います。性別や属性に拘らず、互いに個性と価値観を尊重し、「自立」と「自律」の精神で、一人ひとりが、社会の構成員として、よりよい社会を創ることを意識して社会生活を送ることが大切ではないかと思います。

―― 御社では、当たり前のように女性も活躍できる環境を整えておられるようですね。早く、社会全体がそうなればいいですね。確かに少子化の進展に伴い女性の活用は社会全体の課題ですね。

■では、仕事と家庭の両立(ワーク・ライフ・バランス)支援の取り組みなどはいかがですか?


わが社ではワーク・ライフ・バランスの取り組みの一環として、“Good-Job(グッド ジョブ)”と名付けて日常業務の見直しを始めました。“Good-Job”に、「しっかり仕事して、ゆっくり休む」という意味を込め、効率的に仕事し、早く帰る工夫に取り組んでいます。本社では職場ごとに立てたアクションプランを実施中です。

やはり、家族との団欒や個人生活を豊かにする時間を増やすことは、個人生活の満足度を向上させることにつながりますよね。

―― そうなんですね!多くの人の中には、「しっかり仕事して、ゆっくり休む」という考えがなかなか浸透していないように思います。どこか極端で、どちらかになってしまいがちですが、ただ「ワーク・ライフ・バランス」だと声高に言うのではなく、効率的に仕事を行なうと打ち出している点がすごく魅力的ですね!

■その上では、育児休業などの制度も欠かせないものになりますね。制度の利用はいかがですか?


そうですね。実はわが社では、産前産後休業、女性の育児休業の取得率は100%です。ちなみに、H21年度の育児休業取得者は38名でした。出産を機に退職する社員はいないですね。

制度の周知と取得しやすい環境づくりとして、社内掲示板や人事DBなどの社内イントラネットや社内報を活用して制度周知に努めています。出生者とその上司へ各種育児関連制度の個別案内も行っています。

―― そうなんですね。確かに上司からの一言があるだけで大きく変わりますね。社員皆さんが気持ちよく働ける職場作りに取り組まれているようですね。

■他に工夫されていることなどございますか?


他には、就労支援制度などを充実させています。最近では、育児短時間勤務制度の取得対象者を就学前から小学校3年生以下の子を養育する者に対象を拡げ、また、所定労働時間の短縮措置も1日につき1時間だったところを2時間に改定しました。

年間5日取得可能な介護休暇や所定外労働の制限も新設しました。こども看護休暇制度は、法では10日限度のところ、一人につき5日、人数に応じて取得可としています。

また、育児、介護、私傷病への対応として、4分の1休暇制度の導入や積立休暇も取得事由を拡大し利用しやすくしました。ちなみに有給休暇取得率は、ここ数年60%強で消化日数は1人当たり約12日で推移しています。事業所ごとの年間3日間の一斉年休取得や夏季連続休暇の取得推奨、冬季における計画年休などの実施で取得を促進し全員が取得しやすい環境づくりに取り組んでいます。

―― ますます仕事を続けやすい環境が整いましたね。

■この他にも育児支援はあるのですか?


福利厚生制度でも育児支援を行っています。わが社では、H8年度に他社にさきがけ選択型福利厚生であるカフェテリアプランを導入しました。メニューの中で、託児施設費用補助やベビーシッター費用補助などを行っています。

また、育児などの事由で取得できる福利厚生特別休暇もあります。男性も含め年間100名を超える社員が利用している人気メニューなんですよ。

―― 本当に社員へのフォローがすごいですね。男性も育児に積極的で年間100名を超える方が制度を利用されているというのは驚きです。
福利厚生として整っているとすごく背中を押して頂けますし、社員も、その社員の家族にも優しく考えられているのが伝わってきました。
(2010年12月2日現在)

2011年1月7日金曜日

企業力UPセミナー 第2弾

女子シャイン★Labセミナー第2弾が決定いたしました!!


【OJT実力強化セミナー】

人材教育に時間をかける意味とその価値について学びませんか?

『クリアしたい意欲の課題・基礎をOJTにおいてしっかり指導する為の基本とコツを学ぶ』

人材育成コンサルタント 水谷伊久子氏


日時:2011年2月9日(水)

時間:14:00―16:00

費用:有料   ¥ 3,000

定員:30名 (応募多数の場合は抽選とさせて頂きます)

対象:新人・若手社員の指導される立場の皆様、人事担当者、採用担当者の皆様向け

内容:今回は、OJT担当者の役割行動を知識として理解するだけではなく、
気持ちの良い反応の仕方とその指導要領について解説していただきます。

PDFダウンロードはこちら